植毛の医学情報

術式の比較と長所・短所

■ 植毛法の種類と比較
脱毛症に対する外科的治療にも様々なものが考案されてきました。それぞれの方法の特徴や問題点を考えていきましょう。

脱毛症に対する外科的手術は、自毛植毛術、スカルプリダクション、頭皮弁法などが存在します。それぞれの術式には長所と短所が存在しますが、現在では、minigraftやmicrograft等の技術が進み、生毛植毛術が一般的な治療となっています。

■ スカルプリダクション
1926年に始めて報告され、1977年に男性型脱毛症に初めて応用された方法で、無毛部分を縫い合わせてその面積を小さくすることで脱毛部分を目立たなくしようという治療です。
広範囲の無毛部分がある場合に植毛効率を上げる役割を果たしますが、頭皮への侵襲が大きい、傷痕が残る、といった問題があります。

■ 頭皮弁法
フラップ法とも呼ばれる術式で、帯状のドナーの3辺を切り離し、一辺は切り離さず血管を残したままその位置を中心に回転させ、無毛部位に移動させるという方法です。
1970年頃までに術式が確立され、その後様々なデザインのフラップが考案されていますが、やはり頭皮の壊死などを含めてリスクが高い、密度の調整が難しい、外見上の自然さに欠けるなどの問題により、あまり行われなくなっています。

■ 自毛植毛法
自毛植毛にも様々な術式が発表されています。それぞれの長所と短所についてまとめてみました。


術式の比較一覧

術 式 長 所 短 所
punch graft
ドナーサイズ
2mm以上
比較的早い 生え際が不自然
瘢痕が残り易い
minigraft
ドナーサイズ
2mm以下、3~6hair
生え際が自然に近い
痕も残りにくい
株分け・移植に
時間がかかる
⇒患者の負担、定着率低下
micrograft
ドナーサイズ
1~2hair
生え際がより自然に近い
痕も残りにくい
株分け・移植に
時間がかかる
⇒患者の負担、定着率低下
Choi式植毛術
専用植毛器を利用
生え際が自然
痕が殆ど無い
密度の調整が容易
より時間がかかる
習熟を要す
FUT
定義に基づき
顕微鏡下で株分け
より自然な移植が可能
完成度が高い
時間がよりかかる
高価な器具が必要
オムニグラフト
専用機器による
株分けの自動化と移植
株分けが瞬時に行える
習熟度にさほど依存しない
より自然な移植が可能
完成度が高い
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